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泣きながら生きて
泣きながら生きて_e0062114_1531392.jpgすべてを受け入れて、
それでも、立ち止まらずに。
時代を恨むよりも、
運命を嘆くよりも、
未来を信じようと思った。
「人生捨てたもんじゃない…」
そんなありふれた言葉が
なぜか深く突き刺さる、
どこにでもいそうな家族の、
なかなか出逢えない10年の物語。


先日、「泣きながら生きて」という、ドキュメンタリー映画を母と観に行きました。
このドキュメンタリーは、2006年にフジテレビで放送されたもの。たまたま観たこのドキュメンタリーがあまりに素晴らしく、いつか再放送されるのを待っていたのですが、なかなか再放送されず、DVD化にされることもなく、それでも、母に見せたい!と思って、なにげにネットで調べたら、タイミングよく、札幌の小さな映画館マリオンシネマで上映される事を知り、観に行った次第です。

1996年、東京。7年前に妻と娘を中国・上海に残し、来日以来、一度も帰る事無く、早朝からいくつも仕事を掛け持ち、深夜遅くにアパートに帰り日本語の勉強をする丁尚彪(ていしょうひょう)さんを追ったもの。稼いだお金はすべて妻子に送金。そんな彼を支えているのは「娘に一流の教育を受けさせたい」という強い思い。
子供が小学生の頃に別れ、異国の地で一人、上海に戻ることもなく、家族の為にひたすら働くって…、ぬくぬく日本で育った私にはなかなか想像が出来ません。
最近の中国人のイメージは、怖くて、品がなく、儲ける事に手段を選ばず、他人が一生懸命生み出したモノを、平気でパクり、罪悪感も持たない…そんな印象を受けますが、以前は、中国のイメージって大地のように寛大で心が広く、素朴なイメージあったのですが、お金を持つと国も人も変わってしまうのでしょうか?
でも、このドキュメンタリーを見ると、中国人のすごさを再認識。丁さんを見ていると、貧しいながらも品があり、素朴で、まじめ。作り手の影響もあるのかもしれませんが、誰を責める事もなく、一生懸命な丁さんの姿に、感動します。
札幌では4月30日5月7日まで上映。すでに終わってしまっている地域もありますが、まだ、上映する地域もあるようなので、観た事のない方は、ぜひ、観て欲しいです。
ちなみに、母は、号泣しながら観てました(笑)。

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by atsumi_ceramicart | 2010-04-25 15:50 | その他
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